写真 フリッツ大使、前原大臣にジープ島をレインボーネシア カレンダーを進呈
フリッツ大使が国土交通省の前原誠司大臣とお目にかかりました。前原大臣は外交や防衛のエキスパートでもあり、太平洋諸国へは高い関心をお持ちの方であります。この日はお忙しいなか、新年のご挨拶と歓談のお時間をいただきましたこと、心より感謝申し上げます。大臣にはご挨拶とともに、過去における日本とミクロネシア連邦との親交、現在の状況や大使館の活動、そして将来へ向けての良き関係作りのご提案などを、お話しさせていただきました。大臣も熱心に耳を傾けて下さりとても嬉しく思いました。
日本からは長きにわたり、さまざまなご協力をいただいております。そして現在も日本のODAにより、大型航空機発着可能となるポンペイ空港の滑走路拡張工事が進行中であります。これまでグアムでの乗り継ぎに時間がかかり、近くても遠い国であった日本とミクロネシア連邦。直行便を飛ばす事ができれば、日本から4時間位で行けるようになるそうです。しかし滑走路さえできれば飛行機が飛んで来る、という訳ではなく、実は飛行機を飛ばすこと自体、昨今では特に大変な事業となってきています。思案のしどころではありましたが、長年待ち望んできた多くの人々の期待に答えるべく、また親日家であるモリ大統領にも背中を押されて、あるプロジェクトを立ち上げました。
『レインボーネシア プロジェクト』と名付けたこの活動は、ポンペイ空港滑走路拡張工事完了時に、何とか第一便を飛ばす事を核として始まっています。この事をきっかけとし、両国間のさらなる親睦を深め、また観光客増加によりミクロネシア連邦国民のインフラ意識の向上、それに伴う雇用拡大、また環境意識の国際スタンダード化など、すべてにつながる、いわば国起こしプロジェクトになってくれればと、祈るような気持ちから生まれたプロジェクトであります。いかんせん1986年の大使館開館以来、初めての試みである為、ことあるごとに当たる壁も厚く高い活動でありますが、見守って下さる方々の声援に助けられ、真剣に取り組んでおります。
初代大統領だったトシオナカヤマは神奈川出身の二世、現在の大統領のエマニュエルモリは四国出身の四世、そしてフリッツ大使も、祖父が純粋な日本人ですから三世となります。人口12万人のうち5人に1人が日系人のミクロネシア連邦。日本の名前を持つ人もまだ沢山います。戦前戦後を通し現在そして未来においても、アジア太平洋の古き良き隣人として、また親戚として、良きおつきあいが続いていく事を、心より祈って止みません。